20210620~20210704 山陰・山陽・紀伊半島放浪記 その2

使用カメラ

使用機材

カラー

イカIIIC フイルム:富士フイルム業務用100

モノクロ

Konica II フイルム:FomaPan100

 

6月21日

日の丸自動車(バス)岩井行 鳥取駅ターミナル9:05→砂丘東口9:25

駅のコインロッカーに大荷物を入れ、この日はまず鳥取砂丘へ。平日は朝の便が少ない。砂丘行きの始発のバスは9時10分で砂丘につくのは9時30分、次の予定を考えるとあまり砂丘を見る余裕がないバスターミナルに行くと岩井行きのバスが砂丘東口を通るそう。こちらのバスは7時台からある。もう少し早く知りたかったなぁと思った。始発の砂丘行きの5分前に出るが砂丘東口から鳥取砂丘に入れそうなのでこちらのバスを使用することにした。

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鳥取砂丘

 砂丘についたもののすでに暑い。私は暑いのが苦手。そして大嫌い。夏のメリットはトマトがおいしい以外ないと思ってる。もはや暑くてあまり見る気もなく時間もあまりないのでパス。

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砂丘の池

鳥取砂丘はとっととあきらめた。暑すぎる。とぼとぼ撤退。靴の中の砂を出していると靴底がベロン。もともとボロボロだった靴が砂の熱さでとどめを刺されたようだ。まだ旅行10日以上あるんですが・・・。幸先が悪い。

 

ジオコムス

鳥取砂丘ジオパークセンターでトヨタの小型車コムスが借りられる。珍しい地形など保全し、それを教育やツーリズムに生かし持続可能な開発を進める地域認定プログラムがジオパークである。これは自治体が適当にやっているわけではなくユネスコが審査しだしている大真面目なやつである。京都から鳥取にかけては山陰海岸ジオパークに指定されていて、このコムスを借りればバスでは回りにくい砂丘周辺の海岸や断崖絶壁などジオパークに指定された地形の観察ができる。

ジオコムス-GEO COMS- 岩美町・鳥取砂丘のNEWアクティビティ!山陰海岸ジオパークエリアをコムスで周遊!

3時間コースを予約しておいた。貸出前に説明を受けた。推奨コースがあるものの外れても構わないとのこと。浦富のあたりにカフェも多いのでよく行く人が多いこととコースをちょっと外れれば山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館というものがあるとのことを聞いた。注意点としてスマホの地図アプリを使うと自動車専用道に案内される場合があるので注意してと言われた。コムスは50ccの原付4輪という扱いなのでのれないのだ。以前入りかけてしまった人がいたそうだ。幸い入る前に確認の電話があり未遂で終わったそうだ。

カニのやつを借りいざ出発。なおこの先車両の写真は出てきません。取り忘れました。ぜひリンク先で確認してください。まぁかわいいです。

ちっこいわりに電動のため加速がすごくいい。モーターは50cc相当のものなので平地で最高速度は55km/hほど。もともと一般道の制限速度は60km/hなのでこれだけ出ればいい。すごい加速でこんな話を思い出した。学生のころ日産の開発部にいる方の講演会が学内であり参加した。ちょうど電気自動車リーフが登場したころ。こんな話をしていた。

「リーフはモーターなのでトルクがあります。停止時から100km/hまでの加速なら、うち(日産)のスポーツカーGT-Rに勝てます。もっとも100km/hからはリーフは一般車の設計なので負けますがね。」

たしかに50cc相当のモーターでこの加速なら確かにリーフだったらGT-Rに勝てるだろう。そんなことを考えていたら最初の目的地恵比寿浜展望所に着いた。

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恵比寿浜1

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恵比寿浜2

こはちょっと写真を取り損ねた感じです。たしかにすごかったのですがあまりの暑さでとっとと撤収してしまいました。

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神社

その割には神社を撮る余裕もあるという。この先の時間も読めなかったというのもあるんです。

コムスに戻ると最大の弱点が牙をむく。それは冷暖房がないこと。レンタルなので足元にファンをおいてくれてるのですが、それ以外涼をとれるものがない。ドアもなく幌なので幌を半開して風を入れる感じ。50ccにエアコンつけるのはどうしても無理なんですよね。

次の目的地に向けてコムスを走らせる。途中駟馳山(しちやま)峠を通った。平地であれば加速がよく流れに乗れたもののやはり山を登り始めると減速。40km/hを切る。登坂車線に入りトコトコ上がっていく。世の中追い越し車線と勘違いしている人が多いがこれがちゃんとした使い道。峠を越すと石畳の道がちらっと見えた。帰りも通るので後で見よう。峠を越えたことで鳥取市から岩美町に入った。とことこ走っていくと魅惑の風景が。コムスを止めてパシャリ。

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漁港の街並み

そしてこの近くに大正のトンネルがあるのでコースを外れてまたパシャリ。

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網代隧道

そして目的地千貫松島へ。

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千貫松島

お殿様がこの岩を城まで持ってきたら千貫やると言ったそうだ。確かにすごい綺麗。海蝕洞門ってやつです。海が削ってこの穴をあけたのだ。

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周辺の地形もすごくいい

そういえばゲームキューブの名作「ギフトピア」というゲームにドーナッツ岩という千貫松島のような岩が出てきた。でもなんか違和感があった。やっとわかった。地形が悪い。あっちはノペーとした岬の先にある。なんか自然にできた感がないのだ。メイヤーめ。さてはメットに頼んで作ったな。

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周りがこういう地形なら自然にできたとわかる

次は鴨ヶ磯海。道中1.5車線の道で坂道も多いものの先ほどの駟馳山峠は幹線道路だったので坂が大変だったがこちらは生活道路なので速度は低速でもOK。速度は出ないがトルクはあるのでアップダウンも難なくこなせる。鴨ヶ磯海岸の駐車場では日陰に止めた。エアコンがないので熱がこもって大変なのだ。

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鴨ヶ磯海岸

この先に日露戦争で漂着したロシア兵の慰霊碑があるので行くことにしたが・・・右にちょろっと写っている遊歩道に入るところが壊れており波が打ち付ける状態。行きは何とか大丈夫だった。

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慰霊碑

何とかついたものの遊歩道は崩落しておりこれ以上近づくことができなかった。しかも帰りは波が靴を直撃。ただ防水スプレーのおかげで浸水は防げた。

鴨ヶ磯海岸の段階ですでに2時間。自然館も行くことを考えると時間オーバーは明確。TELをし1時間延長してもらった。

次は城原海岸に向かった。といっても3分ほどで到着。

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城原海岸その1

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城原海岸その2

暑さでとっとと見て切り上げたくなっており露出があってない。

次は自然館に向かう。が、休館日。おっちゃーん把握しといてよー。

戻りがけ富浦台場公園に寄る。幕末にここに台場が築かれたそうだ。

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台場

ただ砲台を置くための盛り土があったもののそれだけであった。

帰りコンビニでおにぎりを買い、急いで食べ、駟馳山の石畳に寄る。古墳もあった。

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古墳。道路の拡張で崩されてしまい石櫃のみになっている。

駟馳山の石畳は山陰道の旧道であった。

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石畳の旧道

この道は昔、あまりの悪路に寄付を募り整備した道だそうだ。その筆頭になった備前生まれの多十郎の墓が近くの寺にあるらしい。行きたいが時間がない。

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多十郎さんありがとう

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頼朝の乗ってた馬はここで生まれたらしい。後で調べたら全国に伝説があるそうだ。

結構ぎりぎりになってしまった。返却し、延長料金を払いアンケートに答えた。

 

で、感想はかなり良かった。今回の旅行の中ではベスト3に入る。バスでは回りにくいところを小型車で回るというのがよかった。もともとコムスという車に興味もあった。よく都心のシェアカーやセブンイレブンに置いてあり存在は知っていた。都会の街乗りや地方のセカンドカーで使えるのではないかと思ってた。しかし・・・実際に乗ってみるとセカンドカーでは使えないというのが実情。確かに自宅で充電でき小回りも効く。しかしエアコンはなく航続距離があまりない。今回の走行距離は40kmちょっと。それでバッテリーは半分を切っていた。これだと60kmちょいが限界。山がちなところを走ればもっと悪い。そして1人乗りで送迎には使えないし積載は原付扱いなので30kg。荷物を運ぶのにも使いにくい。結局今回のようなちょっと観光や街乗り、コンビニの宅配がせいぜいのところなのかなというのが正直なところ。125cc程度のモーターになりちょいと大型化して2人乗りもしくは積載100kgになればまだ使い道があるかな。原付4輪は普通免許なのも手軽さがない。そして普及してないから本体価格も高い。ちょっと出せば低クラスのハイゼットが買えてしまう。最低ランクなのでターボは付いてないけど、同じ普通免許であっちはエアコンあるし高速も乗れるし4人乗り。まぁ普及しないわな。

日の丸自動車(バス)鳥取駅ターミナル行 砂丘東口14:06→鳥取駅ターミナル14:26

バスで駅に向かう。この日は出雲に泊まる。列車は16時なので余裕がある。市内に入りふと外を見るとカメラ屋を発見。本町通で降り、急いでバスを降り戻る。

カメラのヤマガタというお店。入ると女性3人組が聞くと旅行に来て急にフイルムカメラが欲しくなったそうだ。首からライカをかけてた私はちょっとしたヒーローに。私のIIICはシャークスキンで戦後すぐのだからあんまりいいものではない。この後のIIIFは数もあるし質もいいものだよとは話しておいた。ここでケーブルレリーズを購入。あと4LR44電池が大量にあったので購入。ペンタックス67を動かす電池だけど今は生産してないもの。ストックが少なかったので助かった。

そのあとぶらぶら町中を歩き鳥取駅へ。

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街中にて。

山陰本線 快速とっとりライナー 3429D 鳥取16:00→出雲市19:02

出雲へ向かう列車はキハ126系。初めて乗る車両だが結構いい車両だ。エンジン出力が高いのか加速がよい。でも内装はちゃんとしたボックスシートというギャップ。さすが西日本。

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とっとりライナー

以前はキハ58系という国鉄ディーゼルカーを使っていた。当時停車駅も少なかったものの所要時間は今とあんまり変わらなかった記憶がある。停車駅が増えても所要時間があまり伸びていないのだからすごい。

快速運転は米子まででそこからは各駅。宍道で停車時間が長かったのでちょうど止まってた木次線を撮る。

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木次線

奥出雲おろち号が廃止されたら木次線の観光列車はどうなってしまうのだろうか。そのまま線路もなくなってしまうのではないかという話がある。だけど夕方の列車で学生もいるものの単行で終わってしまうのであれば地域輸送は終わってしまったんだなぁと思った。

こうして出雲に19時04分に到着した。