使用機材
カラー
Konica II フイルム:富士フイルム業務用100(前回の弘前のコマ埋めを兼ねて)
「4月中に休みをあと1.5日とってな」
関西出身で関西なまりのある、マイボスにそういわれた。年5日の有休消化の話である。「では16日に半日、23日に1日とります」。16日は弘前にいく夜行バスに乗りやすくするために取った。
23日は特に考えていなかった。ただ弘前で使ったカメラのフイルムが余っていてコマ埋めにはいこうと思っていた。前日たまたまよく写真を一緒に撮りに行く親戚Kが休みとのことで写真を撮りにくことにした。候補は銚子電鉄と小湊鉄道。銚子電鉄は以前行ってるし、遠いから小湊鉄道になり、五井駅9時集合ということで決まった。
小湊鉄道 13列車五井9:10→海士有木9:19 18列車海士有木9:46→五井 9:54
たまたま里山トロッコの運転日だったのでそれに乗ろうという話にはなっていた。ただ五井駅10:23分発だったので、その前に古い駅舎がある五井から2つ目海士有木の駅へ行こうということになった。五井駅ではICカードの場合、簡易改札にタッチし出札しなければならないがKはそれを知らなかったよう。そのまま行こうとしていた。もうちょっと派手に書いたほうが良いんじゃないかな。1日フリー切符を購入し小湊鉄道のホームへ。
小湊鉄道の主力車両キハ200型は旧国鉄制式エンジンであるDMH17を搭載している。これは戦前のガソリンエンジンをディーゼル仕様に変え開発したエンジンで、設計完了は1941年(昭和16年)というものすごく旧式エンジンだ。戦後国鉄が当時唯一使い物になっているエンジンで、当時でも旧式であると分かっていたが採用された。キハ200型がDMH17を採用したのは当時非電化であった内房線(当時は房総東線)の列車に連結して千葉まで乗り入れるため。実際に登場後数年やったらしいが電化されてしまったので取りやめてしまったそうだ。保守を統一するため1977年まで少しづつ作っていったので最後の車両213号214号は最後のDMH17搭載車両として製造されています。
カラカラカラという独特のアイドリング音を聞きながら海士有木駅へ。
ここは五井から最も近い古い駅舎が残っている駅。自分はここまでは以前来たことがある。その時はすでに日が暮れて写真を撮っていない。
小湊鉄道には開業当時の駅舎が残っている駅が多数ある。海士有木もその一つでこれらは国の登録有形文化財に登録されている。また東京から近く古い車両と古い駅舎ということもありCMなどで多く使われている。
小湊鉄道 里山トロッコ3号 五井10:23→養老渓谷12:38
五井の駅でトロッコの当日券を購入。事前予約もできるが前日夜に急に決めた今回のお出かけ。予約できるわけもなく当日券頼み。平日だったこともあり買えた。しかし平日でもそこそこの売れ行きなので休日乗る際は予約することを強く勧めます。
五井の駅でお弁当とコーヒーとパンがセットになったトートバック付き軽食セットを購入。トロッコは定刻通り発車した。
途中、上総牛久・里見では20分程度停車しており途中下車してトイレ休憩と駅周辺を撮影した。もちろん道中お弁当も食べた。
放送では国鉄制式オルゴールである「アルプスの牧場」が流れる。雰囲気はいい。でもこれを書いていて気が付く。これ、客車列車だからオルゴールは「ハイケンスのセレナーデ」じゃね?まぁどうでもいいか。わかる人にしかわからないし。
せっかく養老渓谷に来たのだからトロッコで帰るのではなく粟又の滝へ行こうという話になった。バスで粟又の滝へ。バスを降りるとちょうどカフェの開業式典をやっていた。町も絡んでるらしく町長っぽい人がいた。そんな新しいカフェの横に滝まで降りていけると書いてあったので降りていくと・・・。
何とか整備されているけど廃墟で雰囲気は最高。でも大丈夫なのかなと降りていくと、普通に降りれた。でも上からは行けると新しい看板で書かれていて下にはロープ張って入れなくしてるのはやめてほしかった。結局入って大丈夫だったのかな?
一通り回ってバス停に帰ってくると式典は終わっていた。例のカフェは次の日24日からオープンという話だったが、お客さんを入れていた。話を聞くとプレオープンでメニューも限られた中でいいのであればということなのでせっかくなので入った。手作りジンジャーエールとイチゴのジェラートを注文。かなりおいしかったです。
バスで養老渓谷駅に戻った。列車まで30分程度あったのでお土産を購入し、自分は駅の足湯へ。養老渓谷は温泉街もある。というのも東京東部から房総半島にかけては南房総ガス田というのが存在する。ガスと一緒に出てくるのが黒い温泉。10年ほど前、渋谷の温泉施設が爆発し死者が出たことがある。これも南房総ガス田。話題になってないのもあるけど、ちょくちょくこのガス田が悪さして爆発事故を起こしてる。戦時中、小湊鉄道が終点上総中野で接続する木原線(現在のいすみ鉄道)ではこのガス田のガスを利用して燃料統制で燃料が手に入らなくなったガソリンカーを走らせている。地元の人では黒い温泉とガスは切っては切れない関係なのだ。足湯よかったです。写真はないです。
五井への列車は学生の帰宅ラッシュで混雑。そして気が付く。DMH17のエンジン音を楽しみたいなら上り勾配が多い上総中野方面のほうが良いんじゃ・・・。後の祭り。また行こう。